物流会社M&Aは売却額を予想する力が必要

物流会社M&Aは売却額を予想する力が必要

物流会社がM&Aをする場合は、その売却額について予想する力が必要不可欠だといえるのではないでしょうか。
安売りをすれば魅力が薄れますし、予想を下回る安い価格が提示されれば、所詮その程度の評価と思ってしまうことになります。
物流業界は物流会社の買収や吸収といった統合が進んでいるので、他社のケースを参考に予想することができます。
例えば会社の規模だったり持っている資産、強みが評価の対象になるので、これらが売却額の算出に役立ちます。
ただ、物流会社の中には具体的な金額を公表していないところもありますから、規模が同等の会社が見つかっても必ずしも参考になるとは限らないことは考えられます。
とはいえM&Aは交渉が物を言いますし、交渉には自分の強みやアピールポイントの理解が欠かせないです。
物流会社は倉庫や車両に加えて人材といった資産がありますから、それをベースに更に独自の技術、ノウハウを上乗せして自らの価値を引き上げ、そして交渉に臨むのが正解ではないでしょうか。

物流会社におけるM&Aの重要な方針決めについて

物流会社のM&Aは今では珍しくありませんが、実際に行うとなれば方針決めが大事なポイントになるのではないでしょうか。
方針決めが曖昧だと、物流会社の合併や買収がスムーズにいかなくなり、トラブルの発生で御破算ということにもなり得ます。
またM&A自体は成功してもその後の信頼関係に影を落とす、そういうこともあり得るので注意が必要です。
物流会社だけに限られることではないですが、社会にとってなくてはならない存在ですし、内輪もめを起こしている暇はないので、お互いが納得する形で合併や買収が完了するように方針を話し合い固めておくべきです。
それは経営に関すること全般があてはまりますし、従業員を守り離職を防いで事業継続に支障をきたさないようにすることも含まれます。
物流会社は組織の再編となるとかなり大掛かりですから、しっかりと計画を立てたり余裕を持って準備を進めることから始めるのが、トラブルを防ぎスムーズな統合の実現に必要なことではないでしょうか。

著者:北政弘

筆者プロフィール

北海道札幌市生まれ。
大学卒業後M&Aアドバイザーとして活躍。
問い合わせの多い物流会社のM&Aについてポイントをまとめました。